廃機材

2012年8月 3日 (金)

ADVC-500

ベーカムのキャプチャは厄介でした。Perception Video Recorderを使えば一応可能ですが、でもとても量産できない。

テープで保管するのが普通かと思いますが、ベーカム機の維持がまず難しく、場所もありませんでした。

それで。まずはDVCAMにダビング。体積が何分の一かになります。さらにその一部をキャプチャに回しました。

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そうこうしているうちに手に入ったのがカノープスADVC-500(写真酷いです)。コンポーネントビデオ/バランスオーディオとDVを相互に変換できるすぐれものです。

背面の写真ありませんが、映像はY-BRのBNC、音声はXLRで、入出力ともしっかり挿さります。

  [参考] ADVC-500 の画像検索結果

ベーカムのキャプチャにも、アナログ編集環境からPCで直接DV録画するときも、たいへん重宝しました。

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2012年7月31日 (火)

DSR-30

DVキャプチャとPCでの映像編集がメインになってくると、DVCAM標準テープの扱いが問題となりました。

DSR-80/60ではパソコンにつながらない。DVCAMのビデオカメラはあるが標準テープが入らない。

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で導入したのが、DSR-30。業務機の扱いですが、DV端子があります。

アナログの入出力は民生機と同じで、デッキコントロールもLANC端子。従来の編集環境に組み込む仕様ではありません。

実際、現場ではパソコンラックに収まっていました。あれで標準テープを何百本キャプチャしたでしょうか。酷使したので何度かメンテに出ました。ヘッド交換も一度やっています。

DSR-30はDVCAM機でありながら、DVの再生もできることが売りたっだと思います。ただDVでの録画はできず、現場ではそこのとがかえって混乱を招きました。

だれかがDSR-30でプレゼン用映像をミニテープに録画し、得意先のビデオカメラで再生したら、途切れ途切れの悲惨な映像になってしまった・・・。

60分テープなのに40分しか録画できないと怒られた・・・。

しまいには、キャプチャだけなのにデカ過ぎるとの苦情が・・・。

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DSR-30は数年使われたと思います。その後はコンパクトはDSR-11が引き継ぎ、一応まだ現役です。

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2012年7月30日 (月)

DVCAM

ベータカムSPとDVファイル記録の間に、DVCAMの時代がありました。うちの会社での話です。

DVCAMはDVの業務用規格で、DVよりトラック幅が広い(テープの走高速度が速く録画時間が短い)とか、ロックオーディオに対応しているとかの違いがあります。

初期に発売された業務機はDSR-80(録再機)とDSR-60(再生機)で、しばらくはベーカムと併用し、その後DVCAMだけ使うようになりました。

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一般的にベータカムSPの後継はデジタルベーカタム(デジベタ)であって、DVCAMは下位フォーマットに位置付けられると思います。

ベーカムSP/デジベタの映像処理がYUV 4:2:2であるのに対し、DVCAMは4:1:1。また、DVCAMはフレーム内圧縮によってブロックノイズが発生すると言われました。

実際、ソニーの展示会で、ベーカムSPとDVCAMを比較したデモを見たことがあります。全面がざわざわ動くような素材で、確かにベーカムSPの方が細かいところまで自然に再現していました。

DVCAMを売ろうという展示会で、わざわざそんな比較をしなくていいと思うのですが、担当の技術者に質問するとこっそり(?)見せてくれました。エンジニアの良心だったかも・・・。

それはいいとして。実際の現場で「下位フォーマット」が問題になったことはほぼありませんでした。むしろ、テープは安いし(ベーカムに比べて)扱いもいいし(テープが小さい)で、ほぼ疑問なく移行したと思います。

最初に「ベータカムSPとDVファイル記録の間」と書きましたが、DSR-80/60の標準入出力は映像・音声ともアナログで、DV端子はありませんでした。

オプションでSDIを付けられたと記憶してますが、民生カメラのようなパソコンとのやりとりは端から考えていなかったのだと思います。コンポーネント、+4dBバランスオーディオ、RS-422コントロール等、従来の編集環境にそのまま配置するためのものでした。

DSR-80/60をPerception Video Recorderについないでキャプチャ、なんてこともやりましたが、安いDVカメラからケーブル1本で普通のPCにデジタルでデータを渡せるのに、空しくて止めました。

DSR-80/60は、結局、孤立した環境の機材として役目を終えました。あるいは、従来の業務器から現在のボーダレスな(業務用と民生用の区別があいまいな)編集環境へのつなぎの役割を果たした、と思います。

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2012年7月28日 (土)

テープとファイルの間

テープからのキャプチャ作業をスマートでないと書きましたが、DVまたはHDVのキャプチャは、実は歴史的に画期的だったと思うのです。

ベータカムSPとPerception Video Recorderの項で触れたように、アナログ機器からのキャプチャ(規格を損なわないレベルでの)は、非常に繊細かつ高コストの作業でした。

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が。いわゆる「DVケーブル」はたった1本(内部の信号線は4本)で、音と映像を劣化なしに双方向で送ります。しかもデッキコントロールまでこなしてしまう。

頑丈で太い多線の同軸ケーブル、挿して回したら抜けないBNC端子、プロオーディオの象徴であるバランスケーブルとXLR端子、編集制御のRS-422ケーブル・・・。すべて不要になりました(多少誇張あり)。

DVテープはビデオテープであってデータ記録用の磁気テープとは違うわけですが、映像(と音)に関する限り、テープ上のデータとキャプチャしたデータは等価のものとして扱っていました。当時、HDDはまだ高価だったので、ノンリニアで編集した後はまたテープに書き戻して保存したものです。

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「DV端子」(IEEE 1394、FireWire、iLINKなどとも呼ばれる)はキャプチャや書き戻しだけでなく、映像と音声のスルーにも使えます(当たり前ですが)。

なら。わざわざテープに撮ってからキャプチャするんじゃなくて、そのままPCで記録(録画)すればいいだろ。

ということで、社内での収録は早々にパソコンに変更し、DVCAMの業務用デッキ数台が引退しました。業務器との「決別」が一気に現実のものとなった出来事でした。

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2012年7月27日 (金)

ビデオテープ復活

かなり稀にビデオカメラを持ち出す仕事がありました。こういうときに使えるのは古い(?)HDVカメラしかありません。

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社内で何か録画するときは、HDDとかメモリーカードに直接記録することがもはや当たり前で、いざ外ロケとなるとたちまち困ります。

何がいけないかって、60分でテープ交換になることです。1本では微妙に撮り切れない場合がありますし、余裕があるスパンでも次のことを考えると15分で交換しておく必要があったり。

それに。テープは撮ったのと同じ時間かけてキャプチャする作業が待っています。その間、パソコンも塞がるし、どうもスマートじゃない。

もっとも、テープのいいところもあります。キャプチャ後はそのまま素材のバックアップになること。

もちろんファイルで記録した場合も、素材や編集のどこかで必ずバックアップを取るようにしています。でも、一度にみんな消える可能性はテープよりずっと大きいと思うのです。

カメラを回していて、またいろいろ蘇るものがありました。

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2012年6月20日 (水)

廃棄された機材たち(6) これでいいのか・・・

PVRで悩まされたのは、まず、PCの不安定さでした。最初はたしかターンキーで導入しましたが、だからといって安定していた記憶はありません。

PVR以後現在に至るまで、映像編集にPCが入る場面はどんどん増えていて、PVRの不安は残念ながら増殖しています。

何より許せなかったのはケーブルとコネクタ。何なんでしょうこの有り様は。

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音声も映像も、アナログはケーブルとコネクタの品質が第一だと思ってきました。せっかく大事に引いてきても、こんなものにつなぐのかと思うと悲しかったです。

接続した状態の重量はかなりのもので、ボード側のD-Subコネクタはとても耐えられそうにありません。不格好に吊っていたものです。

のちにコネクタボックスのようなオプションが出ましたが、高くて買えませんでした(また経済問題・・・)。実際、PVRの役割もすでに終わりつつあったのでした。

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2012年6月19日 (火)

廃棄された機材たち(5) Perception Video Recorder(PVR)

かなり個性的でいろいろ手のかかる機材でした。フルサイズの拡張ボード数枚と1台以上のSCSI HDDをWindows PC(NT 4.0)に収めて使います。

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ふたを閉めればデスクトップパソコンですが、パソコンはたぶん電源供給と制御が中心で、映像に関する部分はPVRのユニットだけで賄われていたものと思います(音は確かWAVファイルでPC側にありました)。

操作はPCにインストールした専用ソフトで行います。PCのモニタに一応映像も出ますが、色とサイズ、コマが極度に制限された状態で、ない方がましなくらいでした。

映像はPVRのボードに直接つながっているSCSI HDDに記録されます。PCIバスを通してPCのHDDに収めることは無理だったようです。どういう圧縮だったか覚えてませんが、コンポーネント入出力を含めてベーカムSPと同等でした。

いや、いくら複写しても劣化しないので、ベーカムより上だったと言えるでしょう(D1レベルという評価もあります)。デジタル記録とノンリニアを体感できる最初の機材でした。

 [参考] ビデオアルファ1996年4月号記事

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2012年6月18日 (月)

廃棄された機材たち(4) 助走する編集

ベーカムの画質が優れていることは今さら言うまでもありません。実際、10回ダビングしてもぱっと見では分からないくらいでした。

でも、最も心に残っているのは、編集精度の高さと、それを実現する駆動系の制御技術です。

狙った1フレームの映像や音を取り出したり、消したり、置き換えたりできます。ノンリニア編集であればそんなこと当たり前ですが、リニアではとんでもなく高度な作業だと思ってました。

編集時はテープが正確に実速度で走行している必要がありますが、走り始めていきなりその状態にすることは難しい。

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それで、編集点の3秒前とか5秒前とかに戻っておもむろにスタートし、編集点を通過するころには十分安定するように制御します。いわゆる「プリロール」ですが、私はいつも「助走」を連想していました。

プリロールはレコーダ単体で継ぎ足し録画する際も使いますが、別テープの素材をプレーヤで再生し、レコーダで録画する場合にこそ重要です。

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プレーヤもレコーダもそれぞれ助走し、編集点に向けてタイミングを合わせます。そして編集点でスパッと映像や音声を受け渡します。プレーヤが2台の場合(いわゆるABロール)などは圧巻でした。

どんなに高級な民生機でも、こういう機能はありません。今ならパソコンで普通にできてしまうことに何百万円も必要な時代でした(また経済問題になるところが悲しい・・・)。

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2012年6月17日 (日)

廃棄された機材たち(3) 無水アルコールの用途

ベーカムレコーダとプレーヤは、本体上面のパネルが簡単に外れるようになっていて、開けると縦挿しの何枚もの基盤とヘッド周りの駆動部分が露わになります。

あれだけ大きいのに、中に余裕はありません。でも、メンテナンス性は抜群。業務機の「美」を感じる要素の一つと思います。

で。配線に苦労し、ラックから頻繁に引き出す目的は、駆動部分の掃除でした。無水アルコールと布で、ヘッドやローラーを丁寧に拭いていきます。

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この作業は、オープンリールデッキ(いつの時代だろう・・・)の掃除に似ています。白い布にわずかでも色が付けば、相当汚れていると判断されます。

クリーニングテープだけではだめで、この作業を怠ると、音声が歪んだり、同期が乱れたりするのでした。映像に問題が出るようになるころにはヘッド交換を覚悟しなければなりませんでした。

いろいろ手のかかる機材だった・・・。

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2012年6月16日 (土)

廃棄された機材たち(2) 配線の難

ベーカムを超重量級と書きましたが、実際、物理的にも重いです。レコーダであるPVW-2800の仕様上の重量は25kg。一人でラックに収めるのは命がけでした。

高さは5U分あります。ラックマウントレールも、1Uサーバのペラペラのレールなどと違って異様に頑丈でした。本体を完全に引き出してもびくともしません。むろん同じくらいの重さの機材がラックに何台も入ってるので倒れない訳です。

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配線も半端じゃありません。サーバだと電源ケーブルが一番太いですが、ベーカムレコーダではその4倍くらい太いのが少なくとも2本つながってます。思いつくまま列挙してみると、

  • コンポーネント×2
  • S(Y/C分離)×2
  • コンポジット×2
  • バランスオーディオ×4
  • RS-422×1
  • 同期信号×2
  • 電源×1

といったところ。

背面の写真がなくて残念ですが、裏はほぼ全部コネクタで、見れば5Uの面積が必要なことを納得していただけると思います。

 [参考] pvw-2800 の画像検索結果

本体の出し入れとともに、これらの配線がすんなり移動するように設置することは至難の技でした。レコーダもプレーヤも、ある理由によって頻繁に引き出す必要があったのです。

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